海底ケーブルの中継器とは?光増幅・給電・端局の役割

海底ケーブルの中継器は、長い伝送路で弱くなった光の信号を増幅する設備です。ただし、中継器だけで通信システムが完成するわけではありません。海中の伝送路、陸上の送受信装置、給電する装置を合わせて見る必要があります。
光を増幅する機器と、信号を受け取る機器
NECの技術資料は、光増幅器を搭載した海底中継器と、デジタル信号処理を行う端局装置を分けて説明しています。
中継器は伝送の途中で光を増幅します。端局側では信号を送受信し、受信した信号の劣化を補償する処理などを行います。「海底の箱がすべての処理を行う」と捉えると、陸側の設備の役割を見落とします。
| 機器・部分 | この資料で確認する主な役割 |
|---|---|
| 光ファイバーの伝送路 | 光信号が通る経路 |
| 海底中継器 | 光信号の増幅 |
| 陸上の端局装置 | 送受信と信号処理 |
| 給電装置 | 海中設備を動かす電力の供給 |
電力も陸から届ける
NECの給電装置の技報は、陸側の給電装置から海底中継器へ電力を供給する構成を扱っています。光で情報を運ぶ経路と、設備を動かす電力の供給を区別すると、陸揚局が必要な理由も理解しやすくなります。
給電装置の仕様表にある電圧や電流は、その装置についての値です。すべてのケーブルが同じ値で動いているとは読みません。
中継器の数から容量は決まらない
長い経路に中継器が多いから、短い経路より容量が大きいとは限りません。中継器の間隔を比べるときも、距離、伝送方式、光ファイバーなどの構成を確認する必要があります。
容量については、波長当たり、ペア当たり、システム全体という単位をそろえます。旧稿の「ファイバー一本で200Tbps」をすべての海底ケーブルの性質として扱う説明は撤回しました。容量の読み方では公表仕様の計算例を示しています。
障害対応は別の条件も必要
中継器を備えていても、ケーブルの損傷時に必ず無影響で通信が続くわけではありません。別の経路や容量が使えるかを確認し、物理的な修理とサービスの再開を分けて判断します。機器の役割と通信網全体の備えを合わせて理解することが大切です。
2026年9月30日訂正:ファイバー1本200Tbps、20年で1万倍・20万倍という不整合、必ず瞬時に迂回する説明を撤回。中継器の寿命や間隔をすべての設備に一律適用しない形へ訂正しました。
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よくある質問
- 中継器だけで海底ケーブルの通信が成り立ちますか?
- 光の伝送路に加え、陸上の送受信装置や海中設備への給電が必要です。中継器はその中で光を増幅する役割を持ちます。
- 中継器の間隔や寿命はすべて同じですか?
- 一律には扱えません。メーカーが示す個々の機器・システムの仕様と、使用条件を確認する必要があります。
出典
- NEC技報:光海底ケーブルシステムを支える大容量光伝送技術(2016年): 端局・光増幅・分岐装置の役割と、1波長・1ペア・システムの容量の区別。
- NEC技報:Power Feeding Equipment for Optical Submarine Cable Systems(PDF): 陸上の給電装置から海底中継器に電力を供給する構成。