2Africa — 全長45,000km、地球を一周する世界最長の海底ケーブル

2Africa — 全長45,000km、地球を一周する世界最長の海底ケーブル

まず読む基礎解説

Meta(旧 Facebook)が主導する海底ケーブル2Africa」が完成に近づいている。全長約 45,000km——地球の円周(約 40,075km)を超える 世界最長の海底ケーブル だ。

アフリカを一周する野心的ルート

2Africa のルートは壮大だ。アフリカ大陸の 東海岸と西海岸の両方 を回り、さらに欧州・中東にも分岐する。

陸揚げ地点は 33 か国以上:

  • アフリカ西海岸: セネガル、コートジボワール、ガーナ、ナイジェリア、カメルーン、コンゴ、アンゴラ、南アフリカ
  • アフリカ東海岸: モザンビーク、タンザニア、ケニア、ソマリア、ジブチ、エジプト
  • 欧州: 英国、フランス、スペイン、イタリア、ポルトガル
  • 中東: サウジアラビア、UAE、オマーン
  • 南アジア: インド、パキスタン

さらに「2Africa Pearls」として、中東からインドを経てシンガポールまで延伸する拡張計画も進行中。完成すれば、アフリカから東南アジアまでを一気通貫で接続するメガケーブルになる。

設計容量 180Tbps

2Africa は Alcatel Submarine Networks(ASN)が建設を担当。16 ファイバーペアで設計容量 180Tbps を実現する。これはアフリカ大陸の既存ケーブル容量を一気に数倍に引き上げるインパクトがある。

なぜ 180Tbps が画期的かというと、アフリカの既存ケーブル(SAT-3、SAFE、EASSy など)の多くは容量 1〜10Tbps 程度。2Africa 1 本で、それらの 合計容量を超える 規模だ。

なぜ Meta がアフリカに投資するのか

Meta が推定 10 億ドル以上をこのプロジェクトに投じている理由は明確だ。

  • ユーザー基盤の拡大: アフリカのインターネットユーザーは 5 億人超、世界で最も急成長している市場。Facebook、Instagram、WhatsApp の次の成長フロンティア
  • 接続コストの低下: アフリカの国際通信コストは先進国の 5〜10 倍。2Africa が稼働すれば帯域供給が増え、コストが劇的に下がる
  • デジタル経済の底上げ: モバイル決済(M-Pesa 等)がアフリカで急速に普及しており、通信インフラの改善はデジタル経済全体を加速させる

Meta 以外にも、MTN(南アフリカ)、Vodafone、Orange、China Mobile、Saudi Telecom など 複数の通信事業者コンソーシアムに参加している。

オープンアクセス原則

2Africa の重要な特徴は 「オープンアクセス」 原則を採用していることだ。従来のケーブルでは、出資者だけが容量を使えることが多かった。2Africa では、陸揚げ地点の現地通信事業者が 容量を購入して自社サービスに活用 できる。

これにより、大手通信事業者がいない国でも通信容量を利用でき、デジタルデバイド(情報格差)の解消に直接貢献する。アフリカの多くの国で初めて、国際的な大容量バックボーンに直接アクセスできるようになる。

建設の規模感

45,000km のケーブルを敷設することの規模感:

  • ケーブル重量: 推定 数万トン(浅海部のアーマー付き区間だけで 1m あたり 10kg)
  • 中継器: 約 60〜80km 間隔で設置、推定 500 基以上
  • 敷設期間: 複数のケーブル船が同時に作業し、2021〜2024 年にかけて段階的に完成
  • 推定投資額: 10 億ドル超(約 1,500 億円)

アフリカのデジタル未来

2Africa は単なる海底ケーブルプロジェクトではなく、アフリカのデジタル未来への投資 だ。アフリカ大陸 14 億人のうち、まだインターネットにアクセスできない人は 約 7 億人。2Africa がもたらす帯域の増加とコスト低下は、この数字を大きく変える可能性を秘めている。

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出典

  • 2Africa: 2Africa ケーブルプロジェクトの概要
海底ケーブル2AfricaMetaアフリカ世界最長