海底ケーブルの太さと通信容量:構造・修理・衛星通信との違い

海底ケーブルを題材にしたイメージ
AI生成のイメージです。実際のケーブル、陸揚げ局、出来事を撮影した写真ではありません。

海底ケーブルの太さと、そこを流れる通信の容量は、別々に読む必要がある。外側の保護が厚いから大容量というわけではなく、細いケーブルの内部に複数の光ファイバーを収め、光の信号で情報を運ぶ。

海の深さで変わる保護

TeleGeographyのFAQは海底ケーブルの太さを庭のホースになぞらえ、岸に近い区間では保護が厚くなると説明している。外径は構造によって変わるので、どのケーブルも一律に17mmという理解は適切ではない。

深海の区間では海底に置き、沿岸では埋設して守ることがある。漁具や船の錨などが届く環境と、深い海の環境では、必要な備えが異なるためだ。同FAQによると、ケーブル障害の約3分の2は漁業と錨に関係する。

外側を保護することと、光信号を遠くまで届けることも別の役割になる。KDDIによる光海底ケーブルの説明では、長距離伝送の途中に中継器を設け、弱くなる光信号を増幅する仕組みを紹介している。

「1本で何Tbps」の、1本は何を指すか

容量の数字に接したら、まず対象を確かめたい。

表記 数えている対象 比較する際の注意
光ファイバー1本 個々の光の伝送路 ペアやケーブル全体と混同しない
1ファイバーペア 光ファイバー2本の組 同じ伝送条件の数値を比べる
システム全体 複数ペアを含むケーブルシステム 設計容量と実際に使用する容量を区別する

具体例として、RibbonとSeren Junoの2025年11月12日発表は、JUNOの約10,000kmの実地試験で、1ファイバーペア当たり20Tbpsの伝送を確認したと説明する。同じ発表が挙げるシステム全体の容量は、20ペアで350Tbps超という別の数値だ。

ここから「光ファイバー1本で200Tbps」と読み替えることはできない。また、試験で達成した値が、全区間・全ペアで常時提供されるサービスの速度を保証するわけでもない。

故障箇所を直す作業と、通信を維持する備え

ケーブルの修理では、故障箇所の特定、船によるケーブルの回収、損傷部の交換・接続、試験といった工程が必要になる。海域や天候、船の手配によって作業条件が変わるため、すべての故障を同じ日数や費用で直せるとは限らない。

読者が区別しておきたいのは、ケーブルが修理を終える時点と、別経路で通信が使える時点だ。代替経路があっても、その容量や接続先が足りなければ影響は残る。「1本切れても必ず無影響」とは言えない。

衛星通信とどこで使い分けるか

海底ケーブルは海を隔てた拠点間の通信を運ぶ。一方、衛星は地上回線を届けにくい場所や、地上側の経路が使えない場面で接続手段になり得る。TeleGeographyも、衛星を遠隔地の接続やバックアップに適した選択肢として挙げている。

比較の単位は、目的地までの経路全体に置くとよい。ケーブルと衛星の名前だけで遅延の大小を決めず、利用地点、接続先、利用できる容量、代替経路の有無を確認する。大陸間の幹線を選ぶ判断と、孤立した拠点を一つつなぐ判断では、必要な条件が異なる。

2026年9月26日訂正:旧稿の「光ファイバー1本で200Tbps」を撤回し、ペア当たりの実証値とシステム全体の容量を区別した。外径・修理費用・通信障害への断定も見直した。

この記事の下書きには AI を利用し、公開前に形式や表現を自動確認しました。運営者が公開後も内容を順次点検し、誤りを訂正しています。お気づきの点はお問い合わせよりお知らせください。

よくある質問

光ファイバー1本と1ペアは同じですか?
違います。1ペアは光ファイバー2本の組です。さらに、ケーブルシステム全体の容量は複数ペアを含む数値なので、比較する対象を確認する必要があります。
ケーブルが切れても通信は必ず続きますか?
代替経路の有無と容量などに左右されます。ケーブルの修理が終わる前に迂回できる場合もありますが、無影響とは限りません。

出典

海底ケーブル通信インフラ光ファイバー衛星通信Starlink