海底ケーブル拡張競争が加速 Google新設、アジアは400G化へ

海底ケーブルの「拡張」には、既存設備の高速化、新しい陸揚げの手続き、海と陸の通信網を接続する計画が含まれる。2026年5〜6月の3件は、その違いがよく表れた発表だった。
Biznetの400Gはサービスの速度
Cienaの発表によると、インドネシアのBiznetはBNCS-1にWaveLogic 5 Extremeを導入した。ジャワ島、スマトラ島、バンカ島を結ぶ接続を支え、400Gのサービスを提供するための設備更新だ。
ここでいう400Gを、ケーブル全体の総容量と取り違えてはいけない。サービス一つの速度と、複数の伝送路を合わせた設備全体の容量は異なる。旧サービスとの比較条件が示されないまま、「全体が一律4倍速くなった」とも言えない。
Googleの2本はバミューダへの陸揚げを発表
バミューダ政府の2026年6月の発表は、GoogleのNUVEMとSOLが同地に陸揚げされたことを伝えている。旧稿が扱った5月の免許申請手続きから、現地での陸揚げという出来事へ進んだ。
ただし、一つの陸揚げ地点で式典が開かれたことと、ケーブル全体の商用サービスが始まったことは区別したい。この発表で確認できるのは、バミューダでの陸揚げだ。
許認可、海での施工、陸揚げ、通信サービスの開始は、確認する出来事が別々にある。地図に掲載する際も、陸揚げの発表だけを根拠に全区間を運用中と扱うのは早い。
GreenMedは海と陸をつなぐ覚書
Sparkleの2026年5月14日発表では、同社がNaiTel、iLevantと覚書を結び、GreenMedをヨルダンの陸上光ファイバー網などと連携させる構想を示した。
海の中の区間だけを延ばす話ではない。陸揚げ後の地上網も接続して、欧州とアジアの間の経路を広げる狙いがある。ただし、覚書の締結を工事完成や運用開始と同じ意味には扱えない。
3件を同じ地図に載せる前に
| 対象 | 発表で確認できる動き | この発表だけでは確定しないこと |
|---|---|---|
| BNCS-1 | 伝送設備の更新と400Gサービス | ケーブル全体の総容量や利用者ごとの実効速度 |
| NUVEM・SOL | バミューダでの陸揚げ | 全区間の商用運用開始 |
| GreenMedのヨルダン接続 | 海底・陸上網の連携に向けた覚書 | 最終ルートやサービス提供日 |
日本向けの通信経路を調べる際にも、この3件をそのまま「日本に陸揚げする新ケーブル3本」と数えることはできない。接続地域と、日本から利用できる回線の条件を分けて確認する必要がある。
設備更新のニュースなら、何の容量が増えるのか。計画のニュースなら、どの段階まで決まったのか。この二つをそろえると、速度の数字と建設予定が混ざった発表を比較しやすくなる。
2026年9月26日更新:事業者・当局の一次資料に差し替え、容量の単位と発表時点の進捗を明記した。
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よくある質問
- 400Gはケーブル全体の容量ですか?
- この発表で扱う400Gはサービスの速度です。複数の伝送路を含むケーブル全体の総容量と同じ数値ではありません。
- 免許申請や覚書が出たら開通済みですか?
- いいえ。申請・合意、施工、商用運用の開始は別の段階です。開通を確認するには運用開始の発表などが必要です。
出典
- Ciena: BiznetのBNCS-1へのWaveLogic 5 Extreme導入と400Gサービス。
- Government of Bermuda(2026年6月): NUVEMとSOLのバミューダ陸揚げに関する公式発表。
- Sparkle(2026-05-14): NaiTel・iLevantとの覚書とヨルダンの陸上網との連携構想。