海底ケーブルの敷設方法 — 船から海底に沈めるまでの全工程
「10,000km のケーブルを海の底に敷く」——言葉にすると簡単だが、実際には数年がかりの巨大プロジェクトだ。その全工程を追ってみよう。
Step 1: ルートサーベイ (6〜12 ヶ月)
ケーブルを敷く前に、海底の地形を徹底的に調査する。サーベイ船がマルチビーム音響測深機を使って海底地形をスキャンし、岩場・急斜面・活断層・漁業エリアを避けるルートを設計する。ルートは数 km の幅を持つ「ルートコリドー」として計画され、その中から最適な線を選ぶ。
Step 2: ケーブル製造 (12〜18 ヶ月)
SubCom、NEC、ASN、HMN Tech の 4 大メーカーが海底ケーブルを製造する。工場では光ファイバーの周囲に銅管・絶縁層・アーマーを巻いていく。太平洋横断ケーブル 1 本分の重量は約 10,000〜15,000 トン。完成したケーブルは巨大なタンクに巻き取られ、敷設船に積み込まれる。
Step 3: 敷設船に積み込み
専用のケーブル敷設船(世界に約 60 隻)の船倉にケーブルを巻き入れる。太平洋横断の場合、1 隻では全長を積みきれないことも多く、途中で「ジョイント(接続)」作業を行いながら複数回に分けて敷設する。
Step 4: 海底への敷設
敷設船は時速 5〜9km のゆっくりした速度で航行しながら、船尾からケーブルを繰り出す。深海部ではそのまま海底に沈め、浅海部ではプラウ(海底の鋤)を使って溝を掘り、ケーブルを埋設する。埋設深度は通常 1〜3m。漁業やアンカーからの保護が目的だ。
Step 5: 中継器の設置
約 60〜80km 間隔で光増幅器(EDFA)を内蔵した中継器をケーブルに接続する。太平洋横断ケーブルには 100 基以上の中継器が必要。中継器は 25 年間メンテナンスフリーで動作する設計だ。
Step 6: 陸揚げ作業
ケーブルの端を海から陸に引き上げる作業は「ビーチランディング」と呼ばれる。敷設船からボートでケーブルを岸に運び、ビーチマンホール(浜辺の地下施設)を通して陸揚げ局に接続する。地元住民や漁業者との調整も欠かせない。
Step 7: テスト・商用運用開始
全区間の敷設が完了したら、端から端まで光信号を流してエンドツーエンドの試験を行う。問題がなければ RFS(Ready for Service)として商用運用が開始される。ルートサーベイから RFS まで、通常 2〜4 年かかる。
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出典
- ISCPC: 海底ケーブル敷設のプロセス